アポロニウスの円と根軸

\(\bigtriangleup{\rm{ABC}}\)と, 互いに異なる 正の実数\(a,b,c\)に対して,
  • 頂点\({\rm{A,B}}\)からの距離の比がそれぞれ\(a:b\)である点の軌跡を\(\Gamma_1\),
  • 頂点\({\rm{B,C}}\)からの距離の比がそれぞれ\(b:c\)である点の軌跡を\(\Gamma_2\),
  • 頂点\({\rm{C,A}}\)からの距離の比がそれぞれ\(c:a\)である点の軌跡を\(\Gamma_3\)
と定めると, 図形\(\Gamma_i\ (i=1,2,3)\)は全て円 であることが知られている (アポロニウスの円
そこで, その中心と半径をそれぞれ\({\rm{O}}_i\ (i=1,2,3)\), \(r_i\ (i=1,2,3)\)とし, 2円\(\Gamma_i,\Gamma_j\ (i=1,2,3,\ j=1,2,3,\ i\ne j)\)の 根軸を \(\ell(i,j)\)と表す. このとき,次が成り立つ.
命題.
  1. 根軸\(\ell(i,j)\)は全て一致し,\(\bigtriangleup{\rm{ABC}}\)の外心\({\rm{O}}\)を通る.
  2. 3円\(\Gamma_i\ (i=1,2,3)\)のうち, 2つが共有点を持つなら,もう1つもその共有点を通る.

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この記事は, [数学セミナー2020.11] を参考にさせていただいています.