アポロニウスの円

線分の端点からの距離の比が等しい点の軌跡を考察する. すなわち,次の問題を考える.
問題. 2点\({\rm{A}},\ {\rm{B}}\)に対して, $$ {\rm{AP:BP}}=m:n $$ を満たす点\({\rm{P}}\)の軌跡を求めよ. ただし,\(m,n\)は正の実数とし,\(m\ne n\)であるとする.

補足. 容易にわかるように \(m=n\)の場合,点\({\rm{P}}\)の軌跡は, 線分\({\rm{AB}}\)の垂直二等分線である.

上の問題の軌跡が, 次のようになることを解説する.
解. 線分\({\rm{AB}}\)を\(m^2:n^2\)に外分する点を\({\rm{O}}\)とすると, 点\({\rm{P}}\)の軌跡は,

点\({\rm{O}}\)を中心とする半径\(\sqrt{{\rm{OA\cdot OB}}}\)の円

である. (このような円をアポロニウスの円という.)

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