極線と極

円\(C\)の外部に点\({\rm{P}}\)があるとする. このとき,点\({\rm{P}}\)から円\(C\)に引いた2本の接線の接点を 通る直線\(\ell\)のことを \({\rm{P}}\)に対する円\(C\)の極線 (または円\(C\)に対する点\({\rm{P}}\)の極線) という. また点\({\rm{P}}\)のことをという.
極線の方程式が,次のようになることを証明する.
点\({\rm{P}}(p,q)\)に対する 円\(C: (x-a)^2+(y-b)^2=r^2\)の 極線の方程式は $$ (p-a)(x-a)+(q-b)(y-b) = r^2. $$ である.
(今,点\({\rm{P}}\)は円\(C\)の外部にあるとしているが,) もし点\({\rm{P}}\)が,円周上にあるとすれば, これは接線を求める方程式と同じ形をしている.

また,極線に関する下の2つの定理も証明する.




点\({\rm{P_1}}\)に対する円\(C\)の極線を\(\ell_1\)とする. このとき,
\(\ell_1\)上の任意の点\({\rm{P_2}}\)に対する 円\(C\)の極線\(\ell_2\)は,点\({\rm{P_1}}\)を通る.
ただし,2点\({\rm{P_1}}\),\({\rm{P_2}}\)は,円\(C\)の外部にあるとする.



点点\({\rm{P}}\)に対する 円\(C\)の 極線を\(\ell\)とする. 右図のように, 点点\({\rm{P}}\)を通り, 円\(C\)と2点で交わる 直線を引き, その交点をそれぞれ, $\({\rm{Q}}\),\({\rm{S}}\)とする. 直線\({\rm{PS}}\)と極線との交点を\({\rm{R}}\)とする. このとき,次が成り立つ. $${\rm{PS}}\cdot{\rm{QR}}={\rm{PQ}}\cdot{\rm{RS}}$$

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