三角形の角の二等分線

三角形の角の二等分線とそれによって,分けられる対辺の比についての定理を紹介する.
\(\bigtriangleup{\rm{ABC}}\)に対して, \(\angle{\rm{A}}\)の二等分線と, 辺\({\rm{BC}}\)の交点を\({\rm{P}}\)とする.
このとき,次が成り立つ.
  1. \( {\rm{AB:AC =BP:PC}} \)

  2. \({\rm{AB\cdot AC -BP\cdot PC=AP^2}} \)





このように, 内角の二等分線から,対辺の内分点が得られることがわかった. 同様に, 外角の二等分線から,対辺の外分点が得られることを証明しよう.
\({\rm{AB\ne AC}}\)である \(\bigtriangleup{\rm{ABC}}\)に対して, 頂点\({\rm{A}}\)の外角の二等分線と, 辺\({\rm{BC}}\)を延長した直線の交点を\({\rm{Q}}\)とする.
このとき,次が成り立つ.
  1. \( {\rm{AB:AC =BQ:QC}} \)

  2. \( {\rm{AB\cdot AC -BQ\cdot QC=-AQ^2}} \)




どちらの定理も1つ目の主張は, 角の二等分線と平行な補助線を引くとで証明できる. 2つ目の主張には, スチュワートの定理 を用いる.


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