扇形の弧の長さと面積

半径\(1\)の円の円周上の,長さ\(1\)の弧に対応する中心角を\(1\)ラジアンとするとき, この\(1\)ラジアンを単位とする角の大きさの表し方を 弧度法 というのであった. 以下では,角の大きさはすべて弧度法を用いて表す.

半径が\(r\)の円において, その円周の長さは\(2\pi r\)であり, 面積は\(\pi r^2\)であった. この事を用いると,扇形の弧の長さと面積を求められる.

半径が\(r\),中心角が\(\theta\)の扇形において, その弧の長さを\(l\),面積を\(S\)とする. 扇形の弧の長さは中心角に比例する,すなわち, $$ l : 2\pi r = \theta : 2\pi $$ が成り立つので,これから, \(l=r\theta\) を得る.また, 扇形の面積も中心角に比例する,すなわち, $$ S : \pi r^2 = \theta : 2\pi $$ が成り立つので,これから, \(S=\displaystyle\frac{1}{2}r^2\theta=\frac{1}{2}rl\) を得る. 結果をまとめておく.

半径が\(r\),中心角が\(\theta\)の扇形において, その弧の長さを\(l\),面積を\(S\)とすると,次が成り立つ. $$ l=r\theta ,\hspace{10pt} S=\frac{1}{2}r^2\theta=\frac{1}{2}rl $$



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