4次関数の複接線の存在条件

定義. 曲線と異なる\(2\)点で接する接線を複接線または二重接線という.

\(4\)次関数 の複接線の存在条件について,次が成り立つ.
命題. \(f(x)=ax^4+bx^3+cx^2+dx+e\ (a\ne0)\)とする. 曲線\(C:y=f(x)\)の複接線\(\ell\)が存在するための必要十分条件は, \(2\)次導関数\(f^{\prime\prime}(x)\)に対して, \(f^{\prime\prime}(x)=0\)が異なる\(2\)つの実数解 を持つこと, すなわち, $$ 3b^2-8ac>0 $$ が成り立つことである.

注意. (\(4\)次関数とは限らない)一般の曲線\(C:y=f(x)\)に対しても,

\(C\)が複接線を持つための 必要条件は,\(f^{\prime\prime}(x)=0\)が異なる\(2\)つの解を持つことである

という主張が成り立つ. この必要条件が, \(4\)次関数の場合には 十分条件にもなるというのが上の命題の主張である.

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