記号\(\sqrt[n]{a}\)を次のように定義する. \(n\)を正の整数とする.
○\(a>0\)で
- \(n\)が偶数なら, \(a\)の\(n\)乗根のうち実数であるものは, 正と負の2つ存在するので, そのうち正の方を\(\sqrt[n]{a}\)で表す.
- \(n\)が奇数なら, \(a\)の\(n\)乗根のうち実数であるものは, 1つ存在するので, それを\(\sqrt[n]{a}\)で表す.
- \(n\)が偶数なら, \(a\)の\(n\)乗根のうち実数であるものは, 存在しない.
- \(n\)が奇数なら, \(a\)の\(n\)乗根のうち実数であるものは, 1つ存在するので, それを\(\sqrt[n]{a}\)で表す.
- \(n\)の偶奇に関わらず, \(\sqrt[n]{0}=0\) と定める.
最後に,次の基本的な累乗根の性質を証明する.
\(a > 0, b > 0\)とし,
\(m, n, k\)を正の整数とする.
このとき次が成り立つ.
\(\sqrt[n]{a}\sqrt[n]{b}=\sqrt[n]{ab}\)
\(\displaystyle\frac{\sqrt[n]{a}}{\sqrt[n]{b}} =\sqrt[n]{\displaystyle\frac{a}{b}}\)
\(\left(\sqrt[n]{a}\right)^m=\sqrt[n]{a^m}\)
\(\sqrt[m]{\sqrt[n]{a}}=\sqrt[mn]{a}\)
\(\sqrt[nk]{a^{mk}}=\sqrt[n]{a^m}\)