記号\(\sqrt{\hspace{5pt}}\)は, 「(2つある)平方根の正の方」と定義されていたので, 上の結果から, 負の数の平方根を次のように定義しても問題ない.
\(i\)を虚数単位として, \(a>0\)とする. このとき,負の数の平方根を次のように定める: $$\sqrt{-a}=\sqrt{a}i.$$
以上の結果は 重要なので,改めてまとめておく.\(i\)を虚数単位として,\(a>0\)とする.このとき, \(-a\)の平方根は,\(\pm\sqrt{-a}=\pm\sqrt{a}i\)である.
このようにして,虚数解というものを考えることができるようになったので, 今まで,二次方程式の判別式の値が負であれば 「(実数)解なし」と結論付けていたところを, 次のように考えることができるようになった.
\(D >0 \Longleftrightarrow \mbox{異なる2つの実数解をもつ}\)
\(D=0 \Longleftrightarrow \mbox{重解(実数解)をもつ}\)
\(D< 0 \Longleftrightarrow \mbox{異なる2つの虚数解をもつ}\)