- 異なる2点で交わる.
- 1点で接する.
- 共有点を持たない.
1. 中心と直線の距離\(d\)と半径\(r\)による分類方法
まずは, 点と直線の距離 の公式を思い出す. 円\(C\)の中心\({\rm{C}}(a,b)\)と, 直線\(\ell\)の距離を\(d\)とすると $$ d=\frac{\mid sa+tb+u \mid}{\sqrt{s^2+t^2}} $$ と書けるのであった. この\(d\)と, 円の半径\(r\)との大小関係から,円と直線の関係を分類できる. すなわち,2. 連立方程式の実数解の個数による分類方法
円の方程式と直線の方程式による連立方程式を考える. $$ \left\{ \begin{array}{lll} (x-a)^2+(y-b)^2=r^2&&\\ sx+ty+u=0&& \end{array} \right. $$ この連立方程式の実数解は,円と直線の共有点に対応しているので, その個数から位置関係を分類できる. 必要なのは実数解の個数だけなので, 判別式を用いれば十分である. 上の連立方程式において, \(y\)または\(x\)を消去して得られる \(x\)または\(y\)の2次方程式の判別式を \(D\)とする.このとき 判別式の符号と実数解の個数の関係から, 次のように分類できる.最後に直線と円が異なる2点で交わる場合, その2つの共有点を通る円について考察する. 通る2点の情報だけでは,円は1つに決まらないが, 変数\(k\)を用いて,これらの円たちを統一して記述することができる.
直線\(\ell : sx+ty+u=0\)と,
円\(C: x^2+y^2+lx+my+n=0\)が
異なる2点で交わっているとする.
このとき,任意の実数\(k\)に対して,方程式
$$
k(sx+ty+u)+x^2+y^2+lx+my+n=0
$$
は,\(\ell\)と\(C\)の2交点を通る円を表す.
逆に,
この2交点を通る円は,
ある\(k\)が存在して,上の形の方程式で表すことができる.
この証明の理解には,
円の方程式
の基本形と一般形の関係を理解していることが
必要である.