集合と要素について, はじめは下図のようなイメージを持つと良い. 下図は, 集合\(A\)において,
\(a,b\)は\(A\)の要素であるが, \(c\)は\(A\)の要素ではない.
$$a\in A,\hspace{3pt} b\in A,\hspace{3pt} c\not\in A$$
と表す.以下はどちらも「一桁の奇数」の集合を表す.
要素を書き並べる方法
$$
A=\{1,3,5,7,9\}
$$
要素の満たす条件を示す方法
$$
A =\{x\mid 1\leq x \leq 9,\hspace{5pt} x\mbox{は奇数}\}\\
=\{2k-1\mid 1\leq x \leq 5\}
$$
次に部分集合や集合が等しいということを定義する.
2つの集合\(A,B\)において, 「\(x\in A\Rightarrow x\in B\)」が成り立つとき, \(A\)は\(B\)の部分集合, といい, $$A\subset B$$ と表す.
空集合\(\emptyset\)は,全ての集合の部分集合を定義する.
記号\(<\)と,記号\(\subset\)を混同してはならない. 部分集合の定義から, 任意の集合\(A\)に対して,\(A\subset A\) (\(A\)は\(A\)自身の部分集合である)が成り立つ. また上では,集合\(A,B\)に対して, \(A=B\)であることを「\(A\subset B\)かつ\(B\subset A\)」 が成り立つことと定義したが, これは, 「\(x\in A\Rightarrow x\in B\)かつ,\(x\in B\Rightarrow x\in A\)」 が成り立つということであり, すなわち, \(A\)と\(B\)の要素が一致している状態を表している