同様に, 点\({\rm{P}}\)の位置を, 位置ベクトル を用いて表し, 直線をベクトルの等式を用いて定めることができる. すなわち,平面上の直線を, 集合 $$ \{ {\rm{P}}(\vec{p})\mid \mbox{ベクトル }\vec{p}\mbox{ に関する等式} \} $$ として定めることができる. ここに現れた,「ベクトル\(\vec{p}\)に関する等式」を 直線の ベクトル方程式 という.
実際に,直線のベクトル方程式は,次のように求められる.
命題.
点\({\rm{A}}(\vec{a})\)を通り,
ベクトル\(\vec{d}\ne\vec{0}\)に平行
な直線
のベクトル方程式は,
$$
\vec{p}=\vec{a}+t\vec{d}
$$
である.
ここで,
\(t\)は媒介変数である.
命題.
\(2\)点\({\rm{A}}(\vec{a}),\ {\rm{B}}(\vec{b})\)を通る直線
のベクトル方程式は,
$$
\vec{p}=(1-t)\vec{a}+t\vec{b}
$$
である.
ここで,
\(t\)は媒介変数である.
命題.
点\({\rm{A}}(\vec{a})\)を通り,
ベクトル\(\vec{n}\ne\vec{0}\)に垂直な直線
のベクトル方程式は,
$$
\vec{n}\cdot(\vec{p}-\vec{a})=0
$$
である.