米田の補題

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\(C\)を圏とする. \(C\)の対象\(A,B\)に対して, \(A\)から\(B\)への射\(A\to B\)全体の集合を \({\rm{Hom}}_C(A,B)\)で表す. 圏\(C\)の逆転圏を\(C^{\rm{op}}\)で表す. 集合全体のなす圏を\({\bf{Set}}\)で表す.
定義. \(C\)を圏とする.
  • 反変関手\(C^{\rm{op}}\to{\bf{Set}}\) を \(C\)上の前層という.
  • \(C\)上の前層全体のなす圏を \(C^\wedge\) で表す.

\(A\)を圏\(C\)の対象とする. \(h_A:C^{\rm{op}}\to{\bf{Set}}, \hspace{5pt} h^A:C\to{\bf{Set}}\) を \(A\)によって 表現される関手 とする.

定理(米田の補題). \(C\)を圏とし, \(A\)を\(C\)の対象とする.
  • \(F\)を\(C\)上の前層とする. \(a\in F(A)\)と, \(C\)の対象\(X\)に対して,写像
    $$ a_X : h_A(X)={\rm{Hom}}_C(X,A)\to F(X) \ ;\ f\mapsto F(f)(a) $$
    は,\(C\)上の前層の射 \(\varphi_a\in{\rm{Hom}}_{C^\wedge}(h_A,F)\) を定める. さらに,写像
    $$ F(A)\to{\rm{Hom}}_{C^\wedge}(h_A,F) \ ;\ a\mapsto \varphi_a $$
    は可逆である. 逆写像は,
    $$ {\rm{Hom}}_{C^\wedge}(h_A,F)\to F(A) \ ;\ \varphi\mapsto \varphi(A)(1_A) $$
    である. (\(1_A:A\to A\)は単位射)

  • \(F\)を\(C^{\rm{op}}\)上の前層とする. \(a\in F(A)\)と, \(C\)の対象\(X\)に対して,写像
    $$ a_X : h^A(X)={\rm{Hom}}_C(A,X)\to F(X) \ ;\ f\mapsto F(f)(a) $$
    は,\(C^{\rm{op}}\)上の前層の射 \(\varphi^a\in{\rm{Hom}}_{{C^{\rm{op}}}^\wedge}(h^A,F)\) を定める. さらに,写像
    $$ F(A)\to{\rm{Hom}}_{{C^{\rm{op}}}^\wedge}(h^A,F) \ ;\ a\mapsto \varphi^a $$
    は可逆である. 逆写像は,
    $$ {\rm{Hom}}_{{C^{\rm{op}}}^\wedge}(h^A,F)\to F(A) \ ;\ \varphi \mapsto \varphi(A)(1_A) $$
    である.


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この記事は, [斎藤2020] を参考にさせていただいています.