恒等式

同じ等式でも,方程式と, すぐ後に定義する恒等式は異なる意味合いを持つ等式である. このような等式の違いを理解することは大切である.

有理式 \(f(x), g(x)\)において, \(f(x),g(x)\)の値が存在する全ての\(x\)に対して, 等式$$f(x)=g(x)$$が成り立つとき, この等式を\(x\)に関する恒等式という.

整式で構成される恒等式についての重要な特徴付けを証明する.
\(f(x),g(x)\)を整式とする.このときは同値である.
  • \(f(x)=g(x)\)が恒等式
  • \(f(x)\)と\(g(x)\)の次数が等しく,同じ次数の項の係数がそれぞれ等しい.
  • \(f(x),g(x)\)の次数が\(n\)次以下であるとき, 互いに異なる\(n+1\)個の\(x\)の値に対して,\(f(x)=g(x)\)が成り立つ.



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