対数不等式

\(a > 0, a\ne1\)とする. 対数関数\(\log_ax\)を含む不等式を 対数不等式という.

対数方程式の解法において,基本となる次の命題である. 証明は,対数関数の単調性から明らかであろう.
\(a > 0, a\ne1, M > 0, N > 0\)とする. このとき,次が成り立つ. $$a > 1\mbox{なら,} \log_aM < \log_aN \Longleftrightarrow M < N$$ $$0 < a < 1\mbox{なら,} \log_aM < \log_aN \Longleftrightarrow M > N$$
対数\(\log_aM\)の真数\(M\)は必ず正であった事を思い出す. この条件は,真数条件と呼ばれ, 対数方程式 の場合と同様に, 対数不等式を解く際にも注意しなければならない条件である. このことについて, よく似た4つの不等式
  • \(\log_2(x^2+x-2) > 2\)

  • \(\log_2(x^2+x-2) < 2\)

  • \(\log_2(x-1)+\log_2(x+2) > 2\)

  • \(\log_2(x-1)+\log_2(x+2) < 2\)

を用いて説明する.


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