極線と接線(ベクトルによる考察)

次のように, 極線 と接線の方程式が同型であることは,大変興味深い.

極線の方程式

点\({\rm{P}}(p,q)\)に対する 円\(C: (x-a)^2+(y-b)^2=r^2\)の 極線の方程式は $$ (p-a)(x-a)+(q-b)(y-b) = r^2 $$ である.

円の接線の方程式

円\(C: (x-a)^2+(y-b)^2=r^2\)上の 点\((x_0,y_0)\)における接線の方程式は $$ (x_0-a)(x-a)+(y_0-b)(y-b) = r^2 $$ である.
このことについては, 極線と極 で紹介した証明でもある程度その意味が分かるが, 本稿では, ベクトルの内積と直線との関係 を用いて,2つの方程式を導出する. どちらの方程式も,

円の中心と接点を結ぶ直線への正射影

を考えている点が共通しており, そこから2つの方程式の形が同型であることも理解できる.


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