ヴァンデルモンド行列とその逆行列

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定義. \(x_1, x_2, \cdots , x_{n}\)を含む \(n\)次正方行列 $$ V= \begin{pmatrix} 1 & 1 & 1 & \cdots & 1\\ x_1 & x_2 & x_3 & \cdots & x_n\\ x_1^2 & x_2^2 & x_3^2 & \cdots & x_n^2\\ \vdots & \vdots & \vdots & \ddots & \vdots\\ x_1^{n-1} & x_2^{n-1} & x_3^{n-1} & \cdots & x_n^{n-1} \end{pmatrix} $$ を (\(n\)次)ヴァンデルモンド行列 という.

ヴァンデルモンド行列の行列式 \(\det V\)は, 差積 $$ \prod_{1\leq i< j\leq n}(x_j-x_i). $$ なので, \(x_1, \cdots , x_n\)が相異なるとき, \(\det V\ne 0\)であり, \(V\)は,逆行列を持つ. この逆行列を記述するために,記号を用意する.
\(i=1,\cdots,n\)に対して, ラグランジュの基底多項式 と呼ばれる \(x\)の関数\(\ell_i(x)\)を, $$ \ell_i(x)=\prod_{k=1,k\ne i}^{n}\frac{x-x_k}{x_i-x_k} $$ で定める と, \(\ell_i(x)\)は,\(n-1\)次関数であり, \(j=1,2,\cdots,n\)に対して, $$ \ell_i(x_j)= \left\{ \begin{array}{ccc} 1&&(j=i) \\ 0&&(j\ne i) \end{array} \right. $$ が成り立つ. \(\ell_i(x)\)の展開式における \(j\)次の項の係数を\(v_{i,j}\)とおき, 定数項を\(v_{i,0}\)とおく. これにより,\(\ell_i(x)\)は, $$ \ell_i(x)=v_{i,0}+v_{i,1}x+v_{i,2}x^2+\cdots+v_{i,n-1}x^{n-1} $$ と表せる.

命題. \(x_1, \cdots , x_n\)が相異なるとする. このとき,ヴァンデルモンド行列\(V\)の逆行列は, $$ V^{-1}= \begin{pmatrix} v_{1,0} & v_{1,1} & v_{1,2} & \cdots & v_{1,n-1}\\ v_{2,0} & v_{2,1} & v_{2,2} & \cdots & v_{2,n-1}\\ v_{3,0} & v_{3,1} & v_{3,2} & \cdots & v_{3,n-1}\\ \vdots & \vdots & \vdots & \ddots & \vdots\\ v_{n,0} & v_{n,1} & v_{n,2} & \cdots & v_{n,n-1} \end{pmatrix} $$ と表せる.

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