予備知識
位置を問題にしないで,向きと大きさだけで定まる量を ベクトル という. まずは ベクトルの表し方, 相等,演算などを定義する.
キーワード:
向き,大きさ
\(\overrightarrow{0}\)でない2つの ベクトルが 平行であるとは, その向きが同じか反対であるときをいう. まずは,ベクトルが平行であるということについて学ぶ. その次に, 任意のベクトルは,平行でない2つのベクトルの(実数倍の)和で表すことができるという定理を証明する. これをベクトルの分解という.
キーワード:
一次独立,一次従属
これまで有向線分を用いてベクトルを表してきたが, ここでは,ベクトルの 成分表示と呼ばれる 別の表し方を定義する. これにより, 既習であるベクトルの相当,和,差,実数倍は,成分毎に考えれば良いことがわかる.
キーワード:
基本ベクトル
ベクトルは自由に平行移動して良いのであった.続いて,ベクトルの回転(移動)を扱いたい. そのために,まずは\(2\)つのベクトルの なす角を定義する. その後で内積を定義し, 内積がベクトルの成分を用いて簡単に書けることを(余弦定理を用いて)証明する. 内積が簡単に書けるという事実は, 余弦定理の複雑な計算を繰り返し行わなくても済むというメリットがある.
キーワード:
正射影ベクトル
ベクトルの概念は,ある一人の数学者によって完成されたものではなく,様々な数学者や物理 学者の考えが合わさり,生み出されたものである.その流れを大雑把に説明する. この稿に限って, 複素数平面の知識を仮定している.
キーワード:
ハミルトン, テイト,マクスウェル, ギブス,ヘビサイド, 四元数,内積,外積
平面上の点の位置を, これまでは,直交座標を用いて表してきた. ここでは,新しく,ベクトルを用いた点の位置の表し方を学ぶ. 点の位置を, \({\rm{P}}(p,q)\)のように座標を用いて表していたのと同様に, \({\rm{P}}(\vec{p})\) のようにベクトルを用いて表すことができる. ここで,\(\vec{p}\)を 点\({\rm{P}}\)の位置ベクトルという.
キーワード:
座標,基準点\({\rm{O}}\)